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非正規雇用労働者の現状、同一労働同一賃金 〜労働、賃金についてちょっと考える


こんにちは。労働や賃金について書いていっている、このシリーズ。前回は非正規雇用労働者の賃金に関連する事を少し書きました。(前回「非正規雇用労働者の賃金 〜労働、賃金についてちょっと考える」

”働く事は生きる事だ”
ドラマ「ハケンの品格」に何度か出てくるフレーズです。
パート、アルバイト、派遣なんか自分には関係ない!と思っている正社員の方。逆にそういう人に、このシリーズを是非読んでほしいですね。
さぁ今回も非正規雇用労働者に関する事を見ていきましょう。

増える非正規雇用労働者
まず非正規雇用労働者とはパート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託などを指します。
非正規雇用労働者は緩やかながらも確実に増加していっています。

総務省統計局のデータをもとに作成しています。単位は万人です。
平成26年は非正規雇用労働者は1962万人です。正規雇用は3278万人ですが、こちらは徐々に減少しています。
非正規雇用は正規雇用に比べ、賃金や福利厚生などで不利であり、格差が生じると様々なところで問題となっています。
では、正規雇用になりたいと思っているけど職が見つからず非正規雇用となっている人はどのくらいの割合でいるのでしょうか。


上のグラフは正規雇用の仕事がないから非正規雇用で働いている、という不本意非正規の平成26年の人数と割合です。一番、正規雇用を希望していると思われる25〜34歳の年代でも28.4%しかいません。結構な数の人が非正規雇用を望んで選択していることになります。
確かに賃金や福利厚生、能力の向上など非正規は正規に比べ、充分な環境ではないものの、その分会社などの組織に縛られることは格段に少なくなります。そのため、非正規を選択している人は多いのだと思います。

同一労働同一賃金
日本はILO(国際労働機関:労働者の労働条件や生活水準の改善を目的としている国連の専門機関)に加盟しています。ILOの条約には同一労働同一賃金の原則があります。ですので、この同一労働同一賃金の考えを進めていく必要があります。
今年の6月には、同一労働同一賃金に関する法案が採決されています。(THE HUFFINGTONの記事
労働者派遣法改正案が衆議院を通過。しかしその内容は同一労働同一賃金は骨抜きであり、正規雇用と非正規雇用の待遇の均等とは程遠いものであったとのこと。


今回も非正規雇用労働者に関連する事から、正規雇用労働者にも関係が出てきそうな同一労働同一賃金の話を軽く書きました。
事業者側からすれば非正規雇用はコストカットができるので、同一労働同一賃金は結構困る話です。また正社員の人も労働時間や仕事に対する責任が違うのに、同じ待遇は納得できない。という人もいるのではないでしょうか。
このシリーズは、まだまだ書けそうな事がたくさんあるので是非暇つぶしに少しずつ読みながら、労働と賃金について考えてみて下さい。


”プライド…そんなものより私にはもっと大切なものがあります。それは派遣として生きていくことです。そのためには面子やプライドを重んじる正社員ともうまく共存していかなければなりません。” 「ハケンの品格」第2話より

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