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くすんでしまったゴールデンアーチ 〜マクドナルドをちょっと見る






こんにちは。皆さん最近マクドナルドに行きますか?
幼い頃は週末に親に連れていってもらって、ハッピーセットでテンションぶち上がった記憶がある人も多いのではないでしょうか?
子供の頃から食べた味のひとつ。それなのに近頃は足が向かない。
皆さんもご存知の通りマクドナルドの状況は芳しくありません。日本外食産業の王者だったのは、今は昔のようです。
今回は日本マクドナルドについて見ていきましょう。(あと今回は最後の方の暇つぶしのコーナーが長めです。それだけ私が暇なんです。できればお付き合いください。)

止まらないマクドナルド離れ
まずはマクドナルドの現状を見てみます。8月12日に2015年12月期の中間決算を発表しています。売上852億円(前年同期比29.5%減)営業利益182億円の赤字(前期は35億円黒字)と中間決算として上場以来、最大の赤字でした。(東洋経済の記事
月別の前年同期比が下のようになります。

日本マクドナルドHDのHPのデータをもとにしています。
全店売上としているのはマクドナルドは直営店とフランチャイズ店があるためです。
2014年に賞味期限切れの鶏肉問題が起こったのは7月。その時点よりも今年の7月は全ての数値で減少しています。客単価もずっと減少しているのも注目したい点ですね。
ちなみにマクドナルドのライバルである、モスバーガーやケンタッキーフライドチキンは前年超えの売上で推移していっているようです。
実際、数字にして見ると皆さんが思っていた以上に、マクドナルドから顧客が遠のいている、と感じたのではないでしょうか。

回復となるか。マクドナルドの取組み
このような状況の中、サラ・L・カサノバ社長の手腕が問われてきます。
マクドナルドは回復のビジョンとして”お客様と心でつながるモダンバーガーレストラン”を掲げています。では、どのような取組みを行っていくのか。主なものを紹介します。



・メニュー
これはカサノバ社長が一番、力を入れているところです。外食にも健康指向が求められていることからチキンに野菜が入っているベジタブルチキンバーガーをレギュラーメニューに組み込んでいます。
また今後の新商品でも北海道産チーズや長野県産ブドウを使用したものなど国産を推した商品を投入するようです。

・店舗
調理の過程を公開することで信頼回復を図るため、オープンキッチンを一部の店舗で導入します。
また既存店の改装や、成長の見込めない店舗の戦略的閉鎖を進めるようです。
しかしこの店舗の戦略は上手く進んでいません。上期に閉店は1店もありませんでした。また改装に関してはFC側が費用負担をする必要があるため、難航しているようです。

・顧客とのつながり
マクドナルドといえば「スマイル0円」。しかしこれは一時メニューから外していましたが、今期復活しています。
また子供が店舗での就業体験ができるようになっているようです。(これも以前はあった気がしますが…)子供から家族へ親しみを持たれるように図っているようです。
他にも「KODO」というアプリを導入し、顧客から店舗へ意見を集め、店舗運営に活かしていくようです。(アンケートに答えると、なんと無料のクーポンも貰えます。)
あと社内の体制として3つのエリアに人事や財務等の権限を移すことで、地域に根ざした営業をしていこうとしています。



今回は日本の至る所で目にするマクドナルドの現状と、マクドナルドのビジネスリカバリープランについて紹介しました。
いくつかのマクドナルドの店舗を実際覗いてみましたが、客室のカウンター席の割合が増えているようです。店舗での食事が一人客。持ち帰りに家族客を見込んでいるのでしょうか。
あと目立つのが注文カウンターの改装ですね。注文スペースと商品を渡すスペースを分けて、上に番号が表示される画面が設置されています。注文後の商品を渡す時間を短くしたいのでしょうね。
ちなみに中間決算時点での今期の着地予想は最終利益で380億の赤字となっています。
マクドナルドと言えば、あのゴールデンアーチが頭に浮かびます。
光り輝くゴールデンアーチを取り戻せる日が来るのでしょうか。

日本マクドナルドホールディングスHP



もう少し暇つぶし…
今回は少し余計に暇つぶしをしてみましょう。
私がマックはこれに力を入れたほうがいいんじゃないかなぁ、と思うことを書いていきます。

・顧客の情報取得に力を入れる
マクドナルドはどのような顧客が店舗を利用しているのか把握できているのでしょうか。
私が思うに「かざすクーポン」を利用している人しか把握できてないのではないかと。
またクーポン以外に何を買ったかも掴めていないと思います。
これでは新商品をいくら投下したって、当たる精度が上がらないですね。
あとどのようなお客さんが来るのか理解することにより店舗づくりにも活かすことができますね。

・支払い方法を多様化する
現在、マクドナルドは現金以外だとWAON、Edy、iDのみでしか支払いができません。
各地域にある公共交通機関のICカードも支払いに使えないんです。これは非常に不便です。
多少ではあると思いますが、カードで支払えないからといって取りこぼしている顧客もいるのではないでしょうか。

近年のコンビニの躍進もポイントカードなどから顧客情報を徹底して取得したことも要因の一つにあると思います。ではマクドナルドもカードを作ればいいのか。これも単純にそうとは言えません。カード利用で、どれだけの付加価値が顧客にあるのかが重要です。コンビニのカードはコンビニ以外でも使用できるため使い勝手がいいです。またポイントで商品も買えます。マクドナルド単体でやってもカードを作ってくれるのかが問題です。それで一旦の対応策としてアプリ「KODO」があるのでしょうね。
皆さんもマクドナルドの改善策を考えてみてください。

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