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日本の空を見る。 第一弾 成田空港

 
今回は、日本の空を見る。と題しまして、成田空港の業績についてサクッと書いていきます。成田国際空港株式会社が5月15日に2015年3月期の連結決算を発表しました。羽田空港の方は、まだ発表されていないので、後日書きたいと思います。(後日補記:同日に発表されていました…)

 現在、日本の航空業界は大きな動きがあります。ご存知のスカイマーク。民事再生法適用を申請したことで東証1部上場を廃止しました。現在インテグラルを中心に、同業のANA等からも支援を受ける見込みで、再生に向けて動いています。揺れる航空業界。まずは、その足許である空港に目を向けてみたいと思います。


成田空港を運営しているのは、成田国際空港株式会社(略称:NAA)という非上場の法人です。資本金は1000億円。全株式を政府が所有しています。(国土交通大臣90.01%、財務大臣9.99%)

 主な事業は以下の通りです。
 

 空港周辺の鉄道もNAAが管理しているのですね。

 では、決算内容に触れてみましょう。
 


 単位は億円です。売上(営業収益)は増加しているものの、最終利益(当期純利益)は若干減少していますね。

 セグメント別に見てみましょう。
 


 特に注目なのがリテール事業。円安が進みインバウンド(訪日外国人旅行)が増えたため、物販や飲食も併せて増加したため増収となっています。空港のリニューアルも進めており、テナント収入も増加しているようです。

 上に示した資料に2016年3月期の予想も入っています。インバウンドは今後も堅調に推移するとの見通しから、増収増益を予想しています。

 羽田空港にも言えることでしょうが、近年LCCなどが増便しており、航空機発着回数は増えています。円安の影響はインバウンドの増加だけでなく、輸出にも関係しており、成田空港では国際空港貨物量が4年ぶりに200万トンを超えています。

 近年、立地の悪さ等もあり、羽田空港に押され気味の成田空港です。しかし決算を見ると意外と堅調に推移しているようです。しかし成田空港は、羽田空港に比べ、利用者に楽しみを与えてくれる要素が少ないと感じます。(これは個人的な感想です。)

 今回何度か言っているインバウンドはキーワードです。これはドンキホーテなど免税店にも大きな影響を与えています。現在は円安という後押しがありますが、今後もインバウンドを確保していくために、日本の文化を海外にもっと好きになってもらう必要がありますね。

※今回の資料はNAAのIR資料から拝借しました。この記事ではP/Lを見ていますが、B/Sやキャッシュフロー計算書についても載っていますので、気になる方は見て下さい。 http://www.naa.jp/jp/ir/index.html
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