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クラフトビールについてちょっと知る




こんにちは。最近、夜は大分涼しくなりましたね。でもまだまだ昼は汗ばむぐらいの気温です。そんな日は仕事後のビールがたまりませんね。
近年、飲食店でよく見かけるクラフトビールってご存知でしょうか。
今回はクラフトビールについて軽く書いていきます。

クラフトビールって何?
本当に最近はよく見ますよね。おつまみと数種類のクラフトビールの飲み比べセットで飲めたりして、頼む方も多いと思います。
そもそもクラフトビールって何でしょうか。
調べてみると明確には定義されていないようですが、ザックリ言うと醸造所で判断するようです。ポイントは醸造所が「小規模、独立、伝統的」であることのようです。
しかし大手メーカーも販売していたり、境界線はあいまいです。
クラフト(craft)は職人がつくる工芸品という意味合いがあるようなので、品質を追い求めたビールぐらいに考えていいのではないでしょうか。

地ビールと違うの?
日本での地ビールとクラフトビールの違いを知るにはビールの歴史を少し見ると分かってくるようです。
1994年にビールの酒税法が改正されたことによる、最低製造数量が2000klから60klへと大幅な規制緩和がなされました。当時の細川政権の緊急経済対策の規制緩和の一つだったのですね。
これにより焼酎などを作っていた小規模なメーカーやホテル等の観光関連の事業者もビール醸造に参入できるようになったのです。

ここから地ビールが発展していきます。しかしブームは2003年ごろまでで終わってしまいます。理由は簡単です。単に新規参入の醸造所のつくるビールは低品質のものが多かったのです。また価格も高かった。また町おこしが意識のメインになっており、とりあえずつくっていた所も多かった。飲む側に新しいビールの楽しみ方を定着させることができなかったのですね。
この地ビールブームの終焉により、レベルの低い醸造所は淘汰されます。
そして高品質なビールが追求されていきます。これが日本でのクラフトビールのスタートです。

つまりクラフトビールは地ビールの発展だと考えてよさそうです。

まだまだ拡大する?クラフトビール市場
品質が上がったことにより徐々にクラフトビールの市場は大きくなります。
またベルギービールを代表されるような海外のビールが普及した事により飲む側も高品質なものに高い価格を支払っていいという意識の変化がおきてきました。
近年ではオクトーバーフェストなどもビールブームに拍車をかけるきっかけになっていると思います。

現在、日本ではビール市場全体の1%程度がクラフトビールの市場と言われています。
食の趣向の多様化が進んでおり大手ビールメーカーもクラフトビールに注力しています。(産経ニュース:豪州のクラフトビールを国内で展開へ、キリンHD
実際、コンビニなどでもクラフトビールを目にする機会が増えました。(ウレぴあ総研の記事
これからもクラフトビールの市場は大きくなるのでしょうか。
これに関しては、まだまだ拡大していく。ということで間違いないと思います。しかし今、一般に普及しているビールのように生活に定着する可能性は低いでしょう。その原因が価格です。
やはり高品質なクラフトビールは価格がどうしても高くなります。またつくっているのも小規模な醸造所であり、生産量を上げるには限界があります。
クラフトビールは外飲みや贈り物といった形でもっと成長していくでしょう。


今回はクラフトビール。サクッと調べただけですが、ビールの近代史は面白かったです。
地ビールの発展ですので、やはり町おこしの材料としたい、と思っている所も多いようです。その醸造所らしい味でありながら、美味しいものをつくれるかが勝負になりそうですね。
色んな土地のクラフトビールを飲んでみて、皆さんもお気に入りの一杯を見つけてみて下さい。


もう少し暇つぶし…
クラフトビールの発展は醸造所だけでなく、それを販売する飲食店にも嬉しい話です。
ビアパブやビアイベントって最近多いですもんね。
食の趣向の多様化は、チェーン店より個人店のような小規模な飲食店に有利に働きます。
食べログ、ぐるなび、Rettyなどの普及により個人店でも知名度を上げることは比較的簡単になりました。また料理が美味しかったり、コスパが良かったり、店の雰囲気が良ければInstagramやFacebookで勝手に広告もしてもらえます。
参入障壁が低く、競合が多いレッドオーシャンな飲食業でもチャンスはあります。
個人的に街の雰囲気は飲食店が作ると思っています。画一的ではなく、その街らしさを作る飲食店が増えれば嬉しいです。

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